「配合がブラックボックス化していた」課題を解決|専用配合の設計・資産化を支援した事例

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専用配合の設計・資産化を支援した事例

あるゴム成型メーカー様より、「購入している材料がブラックボックス化して困っている」というご相談をいただきました。

長年付き合いのある練りメーカーから材料を購入していたものの、

「ロットによって成形肌が微妙に違う」
「寸法が安定しない」
「加工感がいつもと違う」

といった変化が現場では発生していました。

ただ、配合を完全に練りメーカー任せにしていたため、「なぜ今回こうなったのか」を自社側で課題整理できない状態だったとのことです。

ただ、配合の詳細や設計意図が見えないため、

  • 配合由来なのか
  • 原材料ロットなのか
  • 練り条件なのか

原因を切り分けできない状態だったとのことです。

また、練りメーカーへ相談しても、

他社練りメーカー

前回と同じ条件で製造しています

他社練りメーカー

品質検査の規格には適合しています

という回答が中心で、

成型メーカー様

配合をもう少し調整できないか

といった改善相談についても、

他社練りメーカー

うちの配合なので…

という返答で、踏み込んだ調整が難しい状態となっていました。

本当に困っていたのは、「原因が見えないこと」

特にお客様が危機感を持たれていたのが、

成型メーカー様

このまま配合技術を他社任せの状態で、本当に大丈夫なのか

という点でした。

ゴム成形において、材料は品質・加工性・生産安定性を左右する、核ともいえる部分です。

一方で、その重要な材料について、

「なぜこの配合なのか」
「なぜこの原材料なのか」
「どこが重要管理点なのか」

を、自社側で整理できない状態になっていました。

実際には、現場側で条件調整しながらなんとか生産を維持しているものの、

「今はギリギリ回っている」
「担当者が変わった時に維持できるのか不安」
「材料について、自分たちでコントロールできていない感覚がある」

という状態だったそうです。

また、

成型メーカー様

このまま言われた通り使うだけで、本当にいいのだろうか

という不安も、徐々に大きくなっていたとのことでした。

小暮ゴムからのご提案

小暮ゴムでは、配合を外注していることそのものより、自社で材料を理解・管理できない状態が問題だと考えました

そこで、お客様の技術担当者様と小暮ゴム技術営業でタッグを組み、お客様専用配合を一から設計する形をご提案しました。

単なる置き換えではなく、

  • 寸法安定性
  • 表面肌
  • 加工性
  • 生産安定性
  • 小回り

まで含めて見直しを実施。

さらに、小暮ゴムで実績のある原材料をベースに構成することで、「価格も抑えつつ、品質も安定させること」を重視しました。

進行プロセス

①まずは3Lで、「物性規格を満たせるか / 混練り性に問題がないか」を整理

まずは3Lニーダーにて小ロット試作を実施。

使用環境・必要物性・加工条件を整理しながら、

  • 硬度
  • 必要物性
  • ニーダー・ロールでの混練り性

などを確認していきました。

技術担当者様・現場責任者様と直接打ち合わせを行いながら、方向性を細かく調整しました。

②20L設備で成型試験

小ロットで方向性を確認後、20L設備へスケールアップ。

ゴム配合は、設備サイズや混練条件が変わることで物性が変化する場合があります。

分散性や加工安定性、量産での再現性を確認しながら、量産条件へ近づけていきました。

③ 量産試作・仕様化

その後、実際の量産条件に近い形で試作を行い、最終調整を実施。

最終的には、

  • 使用原材料
  • 配合内容
  • 管理項目
  • 物性データ

を整理し、お客様専用の管理配合として仕様化しました。

導入後の変化

一番大きかったのは、「小回り」が効くようになったこと

従来は大型設備(150Lクラス)での生産が前提となっており、

  • 必要以上の在庫
  • 余剰材料
  • 半端在庫
  • 場合によっては廃棄

も発生していました。

また、一度材料を決めると、「簡単に微調整できない」という空気もあったそうです。

一方、小暮ゴムでは75L設備を活用することで、

  • 必要量に近い生産
  • 小ロット対応
  • 微調整試作

がしやすい状態へ移行。

結果として、「今の現場に合わせて配合を調整できる」という、本来あるべき状態に近づけることができました

結果として、現場がかなりラクになった

配合整理後を行ってからというもの、寸法安定性や表面肌、加工条件の安定性が大幅に改善。

現場でも、「夏場にやたら寸法が出にくい」「今回のロットはやけに表面肌が悪い」といった状況が減り、調整工数も少なくなったとのことです。

また、

  • 配合内容
  • 使用原材料
  • 管理項目
  • 物性データ

を整理したことで、「自社で配合を資産として所有・管理できる状態」へ移行できた点も大きな変化だったといいます

小暮ゴムよりコメント

ゴム配合は、長年の取引や慣習の中で、どうしても属人的・ブラックボックス化しやすい領域です。

「前回と同じ条件です」「品質検査の規格には適合しています」という、混練り条件や成績データだけでは整理できない問題も多数あります。

小暮ゴムでは、単なる受託製造だけでなく、

  • 配合整理
  • 小ロット試作
  • 加工性改善
  • 生産安定化
  • 技術継承

といった観点から、お客様ごとの最適化をご提案しています。

「今の材料、本当に最適なのかわからない」
「現場が毎回調整している」
「小回りが効かない」

そんなお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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